小上がりの畳コーナーでよくある後悔|計画方法のコツを守って快適な間取りに
小上がりの畳コーナーは、和風にも洋風にも合うため人気の間取りとなっています。
しかし「実際の使い勝手はどうなの?」等、気になるポイントは多いです。
そこで本記事では小上がりの畳コーナーのメリットや、後悔しないための計画方法についてご紹介していきます。
これから新築計画をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
■小上がりの畳コーナーを作るメリット
小上がりの畳コーナーとは、床から30~40㎝程度高くしたスペースのことを指します。
少し高くなっていることで、リビングやダイニングなどの広い空間内に異なる用途のエリアを作るのに役立ちます。
これによりくつろぎの場や読書スペース、お子さまの遊び場など、異なる活動に対応したエリアを簡単に作れるのがメリットです。
また畳は自然素材ならではの柔らかさや温かみがあるため、リラックスしたい時に最適な場所になります。
デザイン的にもおしゃれなので、日本的で落ち着いたテイストを好む方には特におすすめです。
■小上がりの畳コーナーでよくある後悔①安全性
ここでは、小上がりの畳コーナーで「安全性」についてよくある後悔をまとめてご紹介します。
・転落事故
小上がりは床面よりも高くなっているため、段差で足を踏み外したり誤って転んだりしてしまうことがあります。
特に小さなお子さまや高齢者は、段差に気づかずに足を踏み外したりバランスを崩したりしやすいです。
また畳コーナーを寝室空間として使う場合には、夜間に十分な照明がないと段差が見えづらくなり、つまずいて転倒するリスクが高まります。
また小上がり周辺の動線が整理されていないと、つまづき事故が生じやすくなります。
そのため畳コーナーの周囲に間接照明を設置したり、段差を低めに設計するなどの安全対策を行うことが重要です。
・カビやダニの発生
畳は湿気を吸収しやすく、換気が不十分な場合や湿度が高い場所ではカビやダニが発生しやすくなります。
特に小上がりの畳コーナーの下部に収納スペースを設ける場合、空気の流れが悪くなって湿気がこもることが多いです。
そのため、畳自体が湿気を吸い込みやすくなり、カビが生えるリスクが高まります。
湿度が高い時期(梅雨や夏)にはダニも繁殖しやすく、アレルギーの原因になることもあります。
対策としては、日常的に掃除や換気を行ってダニやホコリをためないようにすることが重要です。
また除湿機やエアコンを活用し、湿度を50~60%程度に保つのも有効です。
■小上がりの畳コーナーでよくある後悔②デザイン性
ここでは、小上がりの畳コーナーで「デザイン性」についてよくある後悔をまとめてご紹介します。
・洋風のリビングと合わない
畳は日本伝統の和風素材であり、自然ない草の色や質感が特徴です。
一方で洋風のリビングはフローリングや家具、内装がモダンなデザインや色調であることが多く、畳の雰囲気とマッチしない場合があります。
特にシャープなデザインの家具やモノトーンカラーのリビングに畳を配置すると、違和感が生まれてしまいます。
モダンな雰囲気に合わせる場合、グレーやベージュ、ダークブラウンの畳を選ぶのがおすすめです。
樹脂製の畳はモダンな質感で、洋風の空間にも合わせやすいです。
・間仕切りで圧迫感が生じる
小上がりの畳コーナーは、他のリビングやダイニングと区切りを作るために間仕切りを設けることがあります。
間仕切りがあることで個室として使えるのがメリットですが、場合によっては圧迫感が生じてしまうのがデメリットです。
特にリビングの面積が狭い場合や、天井が低い場合には圧迫感が強くなる傾向があります。
圧迫感を軽減するためには、収納棚等を使うことで空間を緩く仕切る方法がおすすめです。
例えばローテーブルや収納家具を間仕切り代わりに使うと、機能性を持たせつつ視覚的な圧迫感も減らせます。
■小上がりの畳コーナーでよくある後悔③使い勝手
ここでは、小上がりの畳コーナーで「使い勝手」についてよくある後悔をまとめてご紹介します。
・物置になってしまう
最初はリラックススペースや家族の憩いの場として計画していても、畳コーナーの具体的な使い道が決まっていないと物置になってしまうことが多いです。
小上がりは段差があるため物を置くのに便利で、つい荷物や収納スペースとして活用されてしまうのです。
特に家全体の収納スペースが不足している場合、小上がり部分が「仮置き場」として使われやすくなります。
特にお子さまのおもちゃや絵本、家電など、片付け場所が定まっていないものが畳コーナーに集まりやすくなります。
そのため、余裕があれば小上がり下に収納スペースを設けておくのがおすすめです。
また家族全員で常に片付ける習慣をつけることで、畳コーナーをきれいに保ちやすくなります。
・動線の邪魔になる
「動線」とは、人が家の中で動く際の経路のことを指します。
小上がりは通常の床よりも高さがあるため、動線上に配置されていると段差が移動の妨げになってしまうことが多いです。
特に頻繁に行き来するリビングやキッチン、ダイニングとの間に段差があると、スムーズな移動が難しくなります。
また頻繁に人が通る場所に畳コーナーがあると、リラックスしたい場としての機能が損なわれてしまうのもデメリットです。
そのため畳コーナーを設置する際には、家族が日常的に移動するルートを考慮して邪魔にならない位置に配置することが大切です。
場合によっては面積をコンパクトに設計することで、動線に干渉しにくくできます。
部屋の隅に配置するなど、動線上に大きな影響を与えない位置に設けることも一つの手法です。
■小上がりの畳コーナーで後悔しない計画方法
ここでは、小上がりの畳コーナーで後悔しないための方法についてご紹介します。
・高さ
一般的に、小上がり畳コーナーの高さは30〜40cm程度が多いですが、家族の使い勝手や安全性を考えて選びましょう。
高すぎると転落の危険が増し、特に小さなお子さまや高齢者にとっては危険です。
また動線の邪魔になることもあるため、日常的に上り下りする頻度や使い方も考慮するのがおすすめです。
ただし低すぎると内部に収納スペースが確保できないため、収納を重視する場合はある程度の高さを確保しましょう。
・広さ
家族の団らんや寝転んでリラックスするためには、最低でも2〜3畳程度の広さが必要です。
一方で広すぎると無駄なスペースになりがちなので、他の家具や部屋全体のバランスを見ながら設計しましょう。
生活空間とのバランスを取りつつ必要最小限の広さにすることで、部屋全体に圧迫感が生じるのを避けられます。
・間仕切りの有無
畳コーナーに間仕切りを設けるかどうかは、空間の使い方とデザイン性を考慮して決めます。
間仕切りがあると独立した空間が作りやすく、和風の落ち着いた雰囲気を演出できますが、圧迫感や閉塞感が出やすいです。
逆にオープンなレイアウトで、リビングやダイニングと一体化させると、広がりのある空間になります。
格子や可動式パーティションを利用すれば、必要に応じて間仕切りを調整することも可能です。
・メンテナンス性
畳コーナーには、定期的なメンテナンスが必要です。
特に湿気がこもりやすい畳の下部分には通気性を確保し、カビやダニの発生を防ぐための工夫が求められます。
畳自体の汚れや傷みに対するメンテナンスのしやすさも考慮し、交換等が容易な設計にしておくと便利です。
・収納の有無
小上がりの下に収納を設けるかどうかは、スペースの有効活用に直結します。
収納を設けることで部屋全体の収納力が向上するため、特に収納スペースが少ない家では非常に有効です。
引き出しタイプや、フタを開けるタイプの収納が一般的ですが、使いやすさや収納する物の大きさを考慮して選びましょう。
■まとめ
本記事では、リビングの畳コーナー計画のポイントについてご紹介してきました。
部分的に畳を取り入れることで、便利でおしゃれな空間になります。
ご紹介したポイントを参考に、納得のいく住まいづくりを計画してみましょう。
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