家を黒い外壁にするメリットは?心配な点の解決策も

ツートンカラー


目次
■黒い外壁の家が人気
■外壁を黒にするメリット
■黒い外壁で心配な点と解決策
■好みに合わせて黒い外壁を選ぼう


 

黒い外壁の家が人気

黒い外壁の家は、どこかスタイリッシュでモダンなイメージがありますよね。あまり見られないカラーなので、オリジナリティもあって素敵です。

これまで「家の印象が暗くなる」等の理由であまり採用されなかった黒い外壁ですが、最近では外壁材のバリエーションが増えてデザインも色々と選べるようになってきました。そこでこの記事では、外壁を黒にする場合のメリットやデメリット、注意点を紹介していきます。

これから新築やリフォームをされる方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

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外壁を黒にするメリット

傾斜天井の家

黒い外壁のメリットはたくさんありますが、ここでは代表的なものを紹介します。

 

モダンでかっこいい雰囲気

黒い外壁は、モダンでかっこいい印象に仕上げられます。黒は光反射率が低く、他の色にはないインパクトが感じられますね。またスタイリッシュでクールな印象になるため、男性にも人気のカラーです。

 

同じ外壁でも、カラーを黒にするだけで高級感が増したり、重厚感が感じられたりする効果も期待できるでしょう。ツヤのある素材ならシックで高級感のある印象になり、マットな質感であれば落ち着いた印象に仕上がります。

 

個性的な印象になる

外壁の色は白や薄いグレーといったカラーが一般的なので、黒にするとオリジナリティを演出できます。見た目がシンプルなので、すっきりしたデザインが好みの方におすすめです。

 

黒単色で使うのも素敵ですが、他の色と一緒に組み合わせるのもおしゃれでしょう。黒はほかの色を際立たせる効果があるので、単色で使うよりも印象的に仕上げられます。反対色である白との組み合わせではコントラストの対比が際立ち、モダン建築のような雰囲気になります。逆にビビッドな色味との相性も意外とよく、黒を引き締め色として使うのもおすすめです。

 

また同じ黒でも、外壁の素材や日光の当たり具合、黒の面積の大きさなどによって見え方の印象は異なります。ナチュラルテイストの外観にしたい場合には、漆黒ではなくグレーがかった黒を選ぶと温かみのある雰囲気に仕上がりますよ。イメージと大きく異なる外観になってしまわないように、事前に入念にカラーシミュレーションしておくとよいでしょう。

 

黒い外壁で心配な点と解決策

黒い外壁はクールでかっこいい印象になりますが、「夏場には熱くなってしまうのでは?」「汚れが逆に目立ってしまいそうなのが心配…」等、心配な面も多いですよね。

ここでは、黒い外壁にする際のよくある疑問点と、それに対する解決策を紹介していきます。不安な点をしっかり解消しておきましょう。

 

夏場は暑くなる?

 

外壁の表面温度には注意

 

黒は、すべての色の中で最も熱を吸収しやすい色です。そのため長時間日光が当たり続けると、白やグレーといった色と比べると温度が上がりやすくなってしまいます。温度の上がり方は素材によっても大きく違いがあり、とくに金属製の素材だと表面の温度が高熱になってしまう場合も。

金属製の外壁にする場合には、小さなお子様が触らないように建物を囲むように植栽をする、駐輪場やごみ置き場などは建物から少し離れた場所に設置するなどの対策をするのがおすすめですよ。

 

断熱をしっかりすれば室内への影響は少ない

 

「外壁を黒くすると、家の内部の室内も暑くなりやすいのでは?」と心配される方も多いです。確かに構造によっては建物表面の温度がそのまま室内に伝わってしまう場合もあります。数十年前の住宅は風通しを重視した作りになっており、断熱性能が低めのタイプも多く見られます。そんな構造の住宅で黒い外壁にしてしまうと室内が暑くなってしまいます。

しかし最近の住宅は「高断熱・高気密」の仕様が一般的になっており、室内温度を常に一定に保てることが多いです。黒い外壁を選ぶ場合には、白やグレーの外壁よりも断熱性能を高めておくと安心ですね。

 

断熱性能を高めるには、大きく2つのポイントがあります。

  • 断熱材の種類
  • 壁面の構造

 

まず断熱材の種類に関しては、ロックウール、ウレタンフォーム、羊毛などさまざまなタイプが流通しています。

それぞれ特徴が違いますが、一般的に住宅で良く使われているのはコストが安価な「グラスウール」です。耐火性が高く柔軟性・吸音性もあるため、外壁内部に充填する方法でよく用いられます。しかし湿気に弱いというデメリットがあり、寒い時期などには結露を起こしてしまうことも。水分が溜まると断熱性能が低下してしまうので、壁面内部で結露を起こさないように定期的なメンテナンスが必要となります。

コストに余裕があるのであれば、硬質ウレタンフォーム(ウレタン100倍発泡吹付)を壁面内部に充填する方法がおすすめです。ポリウレタン樹脂を発泡させた断熱素材で、素材の内部に空気をたくさん含んでいるので断熱性能が高いのが特徴です。さらに、その上から外張断熱を施せば断熱性能は大幅にアップします。ただしコストが高いのが難点で、グラスウール等の繊維系断熱材に比べると2~3.5倍高額になってしまいます。

 

断熱対策にはさまざまな方法があり、住宅を建てる地域や建物の工法によっても適したものは異なります。自分たちの住まいに合った方法はどれなのか、ぜひ工務店に確認してみるとよいでしょう。

 

汚れが目立ちやすい?

黒い外壁は汚れが付きにくそうなイメージもありますが、意外と白っぽい汚れは目立ちやすいのがデメリットです。鳥のフンやホコリなどは、こまめに掃除を行う必要がありますね。

また、紫外線による外壁の劣化にも注意が必要です。黒は光を吸収しやすいため、他の色と比べると傷みやすくなってしまいます。外壁の劣化を放っておくと、外壁に塗られている塗料が浮いてくる「チョーキング現象」が起こる場合も。白っぽい粉が浮いているように見えて美しくないため、なるべくこまめにメンテナンスするのがおすすめです。

 

「あまりメンテナンスの費用や手間を掛けたくない…」という場合には、メンテナンスフリーの外壁材を選ぶと良いでしょう。外壁にはサイディング、ALC、タイル、モルタル…などさまざまな種類があります。

この中でも、汚れが付きにくくメンテナンスが楽なのはサイディングやタイルになります。表面がツルツルとしていて汚れが付きにくく、水もはじきやすいため雨水で汚れが自然に流れていくのです。コケやカビはじめじめした環境で発生しやすいですが、サイディングやタイルなら撥水効果により発生しにくくなります。

とくにサイディングは、カラーバリエーションも豊富なのでデザインをいろいろと選べるのも嬉しいメリットですね。

 

近所で浮いてしまう?

黒い外壁はオリジナリティがあって素敵ですが、周囲の環境によっては浮いてしまう場合もあります。とくに日本の住宅は密集しているので、1件だけ違う色があると目立ちやすいのがデメリットでしょう。

また条例によって住宅の外壁の色に決まりを設けている地域もあるので、外壁のカラーを選ぶ前に地域の景観法をチェックしておくのもおすすめです。

 

もし「黒い外壁だと浮きそう…」と思われる場合は、真っ黒ではなく薄めのグレーにするのがおすすめです。グレーならトーンが優しいため、周囲の環境とも馴染みやすくなります。色褪せも目立ちにくくなるので、メンテナンスの面でも多少は楽でしょう。

 

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好みに合わせて黒い外壁を選ぼう

住宅の外観

黒い外壁は、クールでかっこよくスタイリッシュな印象になりますね。温度が高くなる点や汚れの付きやすさは心配なポイントですが、しっかりと対策を講じれば問題ありません。住宅を計画する際には、ぜひ黒い外壁を選んでみてはいかがでしょうか?

 

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かしの木建設株式会社

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かしの木建設株式会社は、予算や設計、コンサルタント業務を含む建築・住宅工事に50年以上の実績があります。
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千葉県知事許可 県知事許可 建築工事業(特-29)第44199号
土木・とび土木工工事業(般-29)第44199号
大工工事業(般-29)第44199号

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