自宅兼店舗(店舗付住宅)を間取りでおしゃれに、5つのコツを解説│実現するための条件、気になるお金のことも紹介
自宅をお店としても利用する「自宅兼店舗(店舗付住宅)」は、理想のライフスタイルを実現する方法のひとつです。
通勤時間をゼロに抑えることができ、店舗を借りる場合と比べて固定費を抑えつつビジネスを始めることも可能など、多くの魅力があります。
一方で、仕事とプライベートの境界線をどう設けるか、業態に合わせた間取りをどう考えるかなど、難易度の高い家づくりであることも事実です。
そこで本記事では、おしゃれで利用しやすい自宅兼店舗を実現するためのコツや、建築時に確認したい「条件」、住宅ローンや経費の考え方など「お金の疑問」まで網羅して解説します。
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目次
■自宅兼店舗とは│メリット・デメリット紹介
■おしゃれで使いやすい│自宅兼店舗「間取り」のコツ
■どこでも建てられる訳ではない「用途地域」の制限
■気になるお金の疑問│住宅ローンと経費の考え方
■まとめ│自宅兼店舗で、理想の暮らしとビジネスを両立
自宅兼店舗とは│メリット・デメリット紹介
自宅兼店舗とは、ひとつの建物の中に「居住スペース(自宅)」と「事業用スペース(店舗・事務所)」が共存している建物を指します。
飲食店や美容サロン、雑貨店、デザイン事務所など、さまざまな業態で、この建築方法は採用されています。
はじめに、自宅兼店舗の代表的なメリットとデメリットを整理しましょう。
【自宅兼店舗のメリット】
- 固定費の削減:店舗用のテナント料が不要になり、毎月かかる費用を抑えられる
- 通勤時間ゼロの実現:自宅が職場になるため通勤ストレス、および通勤に費やす時間を節約できる
- ワークライフバランスの向上:休憩時間中の家事、子どもの帰宅を自宅(店舗)で迎えるなど、仕事と家庭の両立を図れる
- 経費計上による節税効果:建物の減価償却費やローンの利息、光熱費の一部を事業経費として計上可能 など
【自宅兼店舗のデメリット】
- オン・オフの切り替えが困難:職場と生活空間が同じ建物にあるため、仕事とプライベートの境界を設けづらい
- プライバシーの確保の難しさ:不特定多数の来客があるため、間取りによっては「自宅なのにリラックスしづらい」と感じる
- 立地と住環境のバランス:店舗としては人通りの多い駅前や大通り沿いが有利である一方、住環境としては騒音や治安の面で落ち着かない可能性も など
なお、こうしたデメリットは、この後に解説する「間取りの工夫」でカバーすることが可能です。
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おしゃれで使いやすい│自宅兼店舗「間取り」のコツ
【事例詳細】花見川の住宅兼店舗(設計 有田佳生建築設計事務所)
自宅兼店舗の計画において、失敗例として多いケースは「来客の動線と家族の動線が混在してしまうこと」です。
こうした失敗を避け、デザイン性(おしゃれさ)と実用性(機能性)を両立させるための5つのコツを解説します。
来客と家族の「動線」を分ける
自宅兼店舗の間取りづくりの基本事項は、来客用の動線とプライベートな動線を分けることです。
たとえば、動線を分離する具体的な方法として、店舗用と自宅用、玄関そのものを2つ分けることも考えられます。
入口を分けることで、プライベートな姿の家族と店舗への来客とが鉢合わせする事態を避けられます。
また、トイレや簡易的な手洗い場など、どこまでの設備を共有するのかを決めることも重要です。
「音や匂い」の伝わり方を想像する
店舗の業態によっては、音や匂いが居住空間に影響を与える可能性、またその逆の影響を考慮する必要もあります。
【音や匂いが伝わるケースの例】
- 飲食店で厨房の換気扇からの匂いが子ども室や寝室に届く
- 静かな環境のサロンやエステに家族の足音やテレビの音が響く
こうしたケースがありますので、換気扇の位置への配慮や、店舗側との間に収納スペースや廊下を挟む、といった工夫が求められます。
▶︎関連コラム:建築家と創る家は住みにくい?デザインと快適性を両立する理想の家づくりを成功させるために
「採光や視線」などプライバシーに配慮する
店舗には頻繁に来客がありますので、間取りの配置や窓の位置などによっては、外からの視線が気になりカーテンを閉めっぱなしにしてしまう場合もあります。
- 居住スペースは2階に配置する
- 中庭に向かってLDKをひらく
- 高窓や地窓を利用して光や風を取り込む
こうしたプライバシーに配慮した設計が必要です。
▶︎関連コラム:窓デザインで外観はここまで”おしゃれ”に│千葉県・東京23区エリアの施工事例とともに解説
ライフステージの変化に対応できる間取りにする
事業は常に一定の規模感、業態で続けられる訳ではありません。
以下のように、可変性のある間取りにすることも重要です。
- 店舗部分を簡易なリフォームで拡大縮小できるようにする
- 店舗部分を貸し出せるよう分離できる仕様にする
- 店舗部分を畳んでも自宅として有効活用できるようにする
こうした可変性の高さは、将来自宅を売却するときにも、市場価値が高まり高値で売れる可能性にもつながります。
業態に合う間取りを考える(飲食店、サロンなど)
自宅兼店舗では、実施するビジネスによって必要になる間取りの条件が変わります。
次の例のように営む事業に合わせて、最適な間取りを検討しましょう。
| 業態の例 | 間取りや設備で配慮すべきポイント |
| 飲食店・カフェ | 保健所の営業許可を取得するため、客席と厨房を扉等で完全に区画すること、専用の手洗い場を設けることなど。グリストラップ(油水分離阻集器)の設置場所なども考慮。 |
| 美容室・サロン | シャンプー台の設置に伴う給排水管の太さや水圧の確保。次の来客がリラックスして待てる専用の待合スペースの配置。 |
| 事務所・教室 | 書類や教材の収納スペース。生徒や来客が靴を脱がずに入れる土間空間での接客スペースを設け、自宅との境界を作る。 |
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どこでも建てられるわけではない「用途地域」の制限
自宅兼店舗は「自分の土地(または借りた物件)だから、好きにビジネスをしてよい」というわけではありません。
都市計画法では、街の環境を守るためにエリアごとに建てられる建物の種類を制限する「用途地域」が定められています。
なかでも閑静な住宅街である「第一種低層住居専用地域」などの地域では以下のように純粋な店舗は建てられず、自宅兼店舗でも一定の条件を満たす必要があります。
- 店舗部分の床面積が50m2以下
- 建物の延床面積の2分の1未満
- 業種(日用品の販売、食堂、理髪店など)の制限
自宅兼店舗で取り組みたいビジネスが、居住を検討しているエリアの用途地域と合致するか確認が必要です。
気になるお金の疑問│住宅ローンと経費の考え方
自宅兼店舗を実現するうえで、避けて通れない話題は資金計画です。
中でも疑問が生まれることの多い、住宅ローンと税金(経費)の基本的な考え方をご紹介します。
自宅兼店舗で「住宅ローン」を利用する条件
家を建てる際、金利が低く税制優遇(住宅ローン控除など)も受けられる「住宅ローン」を利用することは一般的です。
しかし、住宅ローンは「自分たちが住むための家」に対する融資で、自宅兼店舗で住宅ローンを利用するには「居住部分の床面積が、建物全体の床面積の2分の1以上を占めること」といった条件を達成する必要があります。
店舗部分が半分を超えると、金利が高い「事業用ローン」などを利用することになり、総支払額が膨らむ可能性があります。
建築費や光熱費はどこまで「経費」にできるか
自宅の一部を店舗として利用する場合に、ぜひ利用したいことは建築費や光熱費の経費への計上です。
事業に関連する支出は、確定申告の際に経費として売り上げから差し引くことができ節税につながります。
店舗と自宅が一体になっている場合、「家事按分(かじあんぶん)」の考え方を利用して、事業で使用している割合だけ経費に計上します。
- 建物の減価償却費・住宅ローンの利息・固定資産税:「床面積の割合」で按分するのが一般的
例:建物全体が100m2、店舗部分が30m2の場合30%を経費として計上
※住宅ローン控除との併用には条件があるため税理士や税務署への確認が必要 - 水道光熱費・通信費:「使用時間」や「コンセントの数」「床面積」などを基準に、合理的な割合で按分して経費計上
▶︎関連コラム:東京の理想の家は建築家とつくるべき理由|おしゃれな自由設計の間取り実例
まとめ│自宅兼店舗で、理想の暮らしとビジネスを両立
【事例詳細】花見川の住宅兼店舗(設計 有田佳生建築設計事務所)
自宅兼店舗(店舗付住宅)は、家賃という固定費を抑えながら、職住近接かつ過ごしやすい場所で働ける理想の選択肢のひとつです。
一方で計画段階で十分に配慮しなければ、プライバシーの確保が難しくなったり、法律の制限をクリアできなかったりする可能性がありますので、施工実績のある会社に依頼することが重要です。
「自分の希望するお店の広さを満たし、なおかつ暮らしやすい家は建つだろうか」
「来客と私生活が交差することのない暮らしのアイデアを提案してほしい」
こうしたお悩みをお持ちの方は、ぜひかしの木建設にご相談ください。
経験豊富な設計士が、お客様のライフスタイルとビジネスモデルに合わせた最適なデザイン・間取り・資金計画をご提案いたします。
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