下がり天井はダサい?キッチンほか、間取り検討で後悔しない対策を実例付きで解説
「キッチンの一部を下がり天井にすること」の提案を受けて調べたとき、「ダサい」という言葉が表示されることがあります。
実際に採用して後悔した事例も見つかり、このまま進めてよいのか判断がつきません。
ここで確認しておきたいのは「下がり天井そのものがダサいわけではない」ということです。
実はダサく見えているケースには共通点があり、色の選び方や段差の位置など、いずれも図面の段階で想定・修正は可能です。
キッチンの天井に限らず、部分的に天井を下げることの是非について悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
このコラムで分かること
- 下がり天井がダサく見えるのは、色・圧迫感・端部の位置といった要素に原因があります
- 原因には、それぞれ図面の段階で打てる対策があります
- キッチンでは、レンジフードの取り付け寸法と掃除のしやすさを確かめると後悔を避けられます
- ダクトや梁の都合でやむを得ず下げる場合は、見せ方を変えて納める方法もあります
目次
■下がり天井とは|天井の一部を下げてつくる段差のこと
■下がり天井がダサいと言われる3つの理由
■ダサくならない下がり天井にする4つの対策
■キッチンの下がり天井で確認したい3つのポイント
■下がり天井に関するよくある質問
■まとめ|下がり天井は適切な設計で魅力的になる
下がり天井とは|天井の一部を下げてつくる段差のこと
下がり天井は、佐倉市事例のキッチンのように、部屋の一部だけ天井を低くした仕様です。
図面では折り下げ天井と書かれる場合もあり、キッチンの上やリビングの一角に設けられることが多くなっています。
天井を下げる目的は、大きく以下の2つです。
- デザイン目的:間取りが変わる箇所を明示・内装のアクセントとして利用
- 機能目的:ダクトや配管、梁を納めるために下がる場合
なお、天井の一部を逆に高くする形は折り上げ天井、屋根の形に沿って斜めに上がる形は傾斜天井(勾配天井)と呼ばれます。
下がり天井がダサいと言われる3つの理由
ダサいとされる事例を見てみると、天井が下がっていること自体ではなく、下がり方に原因があることが分かります。
大きく3つに整理できますので、順に解説します。
色や素材が周りから浮いている
1つ目の理由は、色や素材が下がり天井の部分とその他の部分で印象が異なるケースです。
下がり天井の面だけに濃い色のクロスを貼ると、周りとの差が強く出て、その面だけが浮いて見えます。
床や建具と関係のない色を選んだ場合も同じで、そこだけ別の家から切り取ってきたような印象になります。
使う材料の質感も同じで、下がった面は見上げたときに視線が集まる場所ですので、周りより明らかに安く見える材料を使うと該当する面の存在だけが目立つ点に注意が必要です。
▶︎関連コラム:木天井の種類やメリット|注意点を知っておしゃれに
天井が低く感じて、圧迫感が出る
2つ目のケースは、天井を低くしたことで圧迫感が出てしまうケースです。
天井を下げると、その範囲が目線と近くなります。
下げる範囲が広い場合や天井の高さに余裕がない場合は、立ったときに視線の抜ける先が残らず、詰まった印象につながります。
- 同じ部屋の中で段差がいくつもある
- 下がり天井に加えて梁を見せる仕上げ
- 天井に埋め込む照明が重なっている
このように、必要以上に情報量が多くなる場合も圧迫感につながることがあります。
窓やカップボードと、端部の位置が揃っていない
3つ目のケースは、窓やカップボードなど他の要素と端部の位置が揃っていないことです。
下がり天井の端部が、窓の上枠やカップボード(食器棚)の側面と揃っていないと、段差が中途半端な場所で切れているように見えます。
キッチンの幅と、下がり天井の範囲が一致していない場合も同じです。
どこまでがキッチンのための段差なのかが読み取れず、ただ天井の一部が低くなっているだけに見えてしまいます。
このように、下がり天井にしてダサく見える原因には理由があります。
避けるためには、どうすればかっこよくなるのか、またダサく見えてしまうのか把握している設計者に依頼することが大切です。
かしの木建設では多くの建築家と共同して家づくりを進めています。
天井高の考え方についても共感できる建築家をご紹介できますので、千葉県・東京23区で家づくりをご検討中の方はお気軽にご相談ください。
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ダサくならない下がり天井にする4つの対策
【事例詳細】市原Mさんち(設計 アーツ&クラフツ建築研究所)
ここまで挙げた3つの原因には対策があります。
いずれも完成してからでは修正が困難ですので、図面の段階で確認しておきたい内容です。
色・範囲・端の位置という3つに加えて、下げた意味を伝える工夫もあわせてご紹介します。
家全体で使っている色のなかから選ぶ
天井の色を変えること自体に問題はなく、他の箇所と調和する色を利用しているかが、なじむ・浮くかを左右します。
たとえば市原Mさんちのように、キッチンやカップボードと同系統の色であれば、下がった面があっても空間から切り離されません。
無垢材や漆喰といった自然素材を使う場合も、実物を見ながら組み合わせを選ぶと失敗が減ります。
▶︎関連コラム:木質化とは|内装に木を使うメリットと住まい・建築物への取り入れ方
下げる範囲を検討する
圧迫感は、下げ幅だけでなく下げる範囲によっても変わります。
キッチンの作業する部分だけに留めれば、隣のダイニングには元の高さが残るため部屋全体が低くなったようには感じません。
ここで注意が必要な点は、全体として天井高が低い空間を求めるケースもあることです。
ご自身やご家族がどの程度の天井高・範囲を好むのか、見学会に参加するなどして体感し決めることをおすすめします。
千葉県・東京都で実際の天井高を体感したい方は、かしの木建設の見学会にご参加ください。
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端部を窓やカップボードと揃える
【事例詳細】Y様邸(設計:赤桐雅子・西田雄一建築設計事務所)
段差の端を、窓の上枠やカップボードの側面と揃えると、下がり天井が周りの要素とつながって見えます。
キッチンの幅に合わせて横方向の範囲を決めれば、段差を設ける理由が自宅に招いた来客にも伝わります。
平面図だけで考えずに、断面図、また壁を正面から見た図である立面図を描いてもらうと、完成後のイメージのズレを防ぐことが可能です。
Y様邸では、リビング横の下がり天井部分に造作の本棚を設置し、下がった空間に合うよう配慮しました。
▶︎関連コラム:後悔しない造作キッチンカウンターの成功のポイントとおしゃれ収納を実現する建築家のアイデア集
間接照明や木目で、下げた意味が伝わるようにする
段差の側面に照明を仕込むと、下がっている理由が光の演出として伝わります。
天井面を照らす光が広がるため、下げたことで暗くなる印象もやわらぎます。
ただし照明を納める溝が必要で、必要な深さは選ぶ器具によって変わりますので、照明の計画とあわせて早めに決めておきましょう。
下がった面を木目や板張りにする方法もあり、面そのものに表情が出ますので色の差だけで浮いて見えることが少なくなります。
ただし、木目なら必ずなじむわけではなく、床材の色味や樹種との組み合わせは確認が必要です。
なお、ダクトや梁の都合でやむを得ず天井が下がる場合は、天井の位置を上げられません。
- 仕上げを周りと揃えて目立たせない
- 素材を変えて見せる面にする
- 下がった部分に収納を設けて役割を持たせる
こうした方法も取れますが、設計の早い段階で図面に現れるため、間取りと一緒に検討する必要があります。
▶︎関連コラム:おしゃれなデザインの木の家│外観・内装のアイデアを16の事例とともにご紹介
キッチンの下がり天井で確認したい3つのポイント
キッチン上部は、下がり天井を設けることが多い場所のひとつです。
見た目の検討とあわせて、毎日の使い勝手に関わる3点を先に確かめておきます。
レンジフードの取り付け寸法を確かめる
レンジフードの下端の高さは、製品ごとに決められた取り付け条件によって決まります。
天井を下げてもフードの位置が自動的に下がるわけではなく、天井の高さとフードの高さは別々に確認しなければいけません。
順序としては、まず製品の取り付け寸法とダクトの通り道が納まるかを設計者に確かめ、そのうえでコンロの前に立ったときの頭上や視界を検討します。
背の高さによって感じ方が変わりますので、完成見学会に参加し実際に立ってみると判断しやすくなります。
▶︎関連コラム:レンジフードの高さ決定方法|建築基準法や計算方法まとめ
掃除しにくい形になっていないか確認する
掃除の手間は、段差の形によっても変わります。
側面がまっすぐ垂直なだけの段差であれば、ほかの天井面と大きな違いはありません。
手がかかるのは、段差の上部に水平な面が生まれる形や、間接照明を納めた溝がある場合などです。
キッチンでは調理による油を含んだホコリが付着するため、拭き取りに手間がかかります。
上を向いた面の有無や脚立なしで手が届く高さか、といった点を断面図で確かめておきましょう。
ダイニングに座ったときの見え方を確かめる
LDKが一続きの場合、キッチンの上だけ天井が下がると、ダイニングから見たときに段差が正面に来ます。
家具の配置を決めてから、座った高さの視線から段差がどう見えるかを確認しましょう。
この視点でのパース(完成予想図)を用意してもらうと、暮らし始めてからの印象が思い描きやすくなります。
下がり天井に関するよくある質問
下がり天井に関して、よくある質問と回答をまとめました。
下がり天井は何センチ下げるのがよいですか?
A:下げる寸法に一律の数値はありません。
下げ幅だけで見た目の良し悪しは判断できず、下げる範囲や仕上げ、照明との組み合わせによって見え方が変わります。
下げたあとの高さと範囲の両方を断面図で確認し、段差を目立たせたいのか、周りになじませたいのかを設計者と共有して総合的に判断しましょう。
後からリフォームで下がり天井にできますか?
A:天井を下げる工事そのものは可能な場合があります。
ただし照明の配線やエアコンの位置、もとからある梁やダクトの位置によって、下げられる範囲が変わる点にご注意が必要です。
新築であれば図面の段階で位置と範囲を決められるため、窓やカップボードとの端部の位置も揃えやすくなります。
まとめ|下がり天井は適切な設計で魅力的になる
「下がり天井はダサい」このように指摘される理由と対策を解説しました。
ダサく見える理由の多くは設計段階で手を打てるもので、色の選び方や段差の位置を図面で詰めておけば、魅力のある空間として納められます。
そのためには十分な設計力が必要で、また内装デザインのイメージが合う設計者への依頼が必要となります。
かしの木建設では、多数の設計士の中からデザインの波長が合う方を探して依頼することが可能です。
千葉県・東京23区でこだわりの注文住宅をご希望の方は、お気軽にご相談ください。





















