中庭の意外な落とし穴5選|注文住宅で後悔しないための解決策
「中庭」のある住宅は、家の中にいても屋外の空気が感じられて素敵ですよね。
感染症対策による外出自粛が広がったことがきっかけで、自宅に中庭を作るケースが増えています。
しかし最初にしっかりと対策しておかないと、「せっかく中庭を作ったのに後悔してしまった…」という結果になってしまうことも。
そこでこの記事では、注文住宅に中庭を作る際に「後悔しやすいポイント」と「解決策」をご紹介していきます。
一生に一度の買い物をする前に、ぜひ失敗しない計画を立てて臨むようにしましょう。
後悔①:建築費用が「コストアップ」してしまう
中庭を作って後悔した声の中で最も多いのは「思った以上にコストが掛かって予算が厳しくなった」というものです。
中庭があるぶん家の建築面積は小さくなるのでコストは変わらないのでは?と思われがちですが、「外構部分」の工事が別途必要になることで費用がかさんでしまうのです。
ほかにも費用がコストアップしてしまうポイントとしては、「中庭に面した大きな窓」「リビングから外に出られるウッドデッキ」「中庭を囲むフェンス」といった設備が挙げられます。
解決策:シンプルな形状に計画する
中庭のある住宅でコストを抑えるためには、「なるべくシンプルな形状に計画する」のがおすすめです。
正方形や長方形など、「直線で描ける形状」にしておくと設計・施工ともに手間が掛からず費用も抑えられます。
また大きなガラス窓を設置するとコストが跳ね上がってしまうため、全面ではなく中庭に面した「一面だけガラス窓にする」といった工夫をするのもよいでしょう。
中庭の面積や窓の比率は、予算と相談しながらバランスを見て決めていくのがおすすめです。
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後悔②:メンテナンスで「手間が掛かる」
中庭の種類や形状によっても変わりますが、「メンテナンスが面倒になってしまった」という方は多いです。
美しい状態の中庭に保つには「草むしり、ウッドデッキの掃除、排水溝のケア、フェンスの塗り替え…」など意外とたくさんのメンテナンス項目が発生してしまいます。
外壁や植木の専門業者に入ってもらうと、1回当たり数十万円のメンテナンス費用が掛かってしまうこともあります。
新築当時の綺麗な状態をいつまでも保つにはある程度の手間は必要ですが、なるべくなら手間が掛からない方が楽ですよね。
解決策:「耐久性」の高い素材を選ぶ
中庭のメンテナンスの手間を減らすためには、「耐久性の高い素材」でできた外壁やウッドデッキを選ぶのがおすすめです。
とくに外壁のメンテナンス時には狭い中庭に足場を組む必要があり、頻繁に塗り替えを行うとなると準備が大変です。
そういった手間を無くすには、「メンテナンスフリー」の素材を選んでおくと安心。最近では柔軟性を持つ有機塗料に無機物質を付加した「無機ハイブリッド塗料」が登場しており、メンテナンスフリーで美しい状態を保てます。
最初にしっかりと計画して置けば20~30年は持つと言われているので、トータルコストの節約にもつながるでしょう。
後悔③:部屋の面積が「狭く」なってしまう
住宅の敷地面積は限られているので、中庭を作ることで「建物の面積が狭くなってしまう」という問題があります。
本来であれば部屋として使える部分が屋外になってしまい、2階建ての住宅なら2倍の面積が失われてしまうことに。
家族が多い場合だと、リビングや居室の広さが確保できず不便に感じてしまうかもしれません。
解決策:中庭を「アウトドアリビング」として活用できるようにする
おすすめの方法は、中庭を「屋外と室内の中間」のようなアウトドアリビングとして使うアイデアです。
「アウトドアリビング」とはその名の通り、屋外にあるリビングのことを指します。
ウッドデッキやテラス、バルコニーにチェアを置いてくつろいだり食事を楽しんだりと、まるで「リゾート地」にいるようなおしゃれな過ごし方ができると人気が高まっています。
中庭とリビングの間に大きな掃き出し窓を設けて、自由に行き来できる動線を確保すると「リビングが広がった」と感じる効果も期待できるでしょう。
後悔④:夏場に心配な「虫」の問題
中庭でガーデニングや植栽を計画する場合、「虫」の問題が発生しやすくなります。
特に夏場には蚊やハエといった嫌な虫が多くなり、「虫のせいで中庭に出られない…」ということにもなりかねません。
せっかく中庭を作ったのに十分に活用できなければ、コストも手間ももったいないですよね。
解決策:「水はけ」を良くして湿気を排除する
蚊などの虫は、水たまりや湿気のある場所を好む性質があります。
そのため中庭計画の際には、水はけを良くして湿気が溜まらないようにするのがおすすめです。
具体的には、植木鉢の水受けをなくす、排水設備を整えるといった対策が考えられるでしょう。
また雑草が多いと虫の住処になってしまうので、タイルを敷き詰めたり防虫剤を撒いておいたりするのも有効です。
後悔⑤:中庭に面して窓を増やすと「断熱性能」が落ちる
中庭の美しい眺めを楽しむために、「大きな窓」を配置すると素敵ですよね。
しかし窓は「壁面に比べると熱を通しやすい」という性質があります。
そのため中庭に面して大きな窓を取り付けてしまうと、断熱性能が低下してしまうという問題が。
窓から外部の熱が行き来してしまうので、「夏場には暑く冬場には寒い」という状態になってしまうこともあります。
解決策:「複層ガラス」で安心の断熱効果
「複層ガラス」とは、ガラスとガラスの間に隙間を設けて複数の層にしているタイプを指します。隙間には空気が注入されていたり真空になっていたりと様々な種類があり、隙間があることで熱伝導率を下げているのが特徴です。
外部と室内との熱の行き来を最小限にできるので、「中庭に面して大きな窓を設置したい」という方にもぴったり。冷暖房の効率もよくなるので、省エネ効果も期待できます。
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おすすめの中庭の種類は?
ロの字型:豪華な印象に
四角い建物に周囲を囲まれ、「ロの字」になっている中庭です。
外部から完全に区切られているので、「完全プライベートの中庭」として安心して過ごせるのが特徴。
どの部屋からも中庭を眺められて、まるで高級リゾートのような非日常感が楽しめます。
ただし施工費用は高額になりがちなため、計画の際には予算に気を付ける必要があるでしょう。
コの字型:程よいプライベート感
「コの字型」は、建物をコの字に設計して中庭を囲む配置となるプランです。
3方を建物に囲まれているので程よいプライベート感があり、プール遊びなども気兼ねなく楽しめるでしょう。
建物の両端に距離が生まれるので、2世帯住宅で生活スペースを分けたい場合にもおすすめの間取りです。
L字型:間取りの自由度が高い
「L字型」のメリットとしては、間取りの自由度が高い点が挙げられるでしょう。
L字型の建物は比較的シンプルな形状なので、建設コストを低く抑えたい場合にもおすすめです。
2辺が中庭に面しており、見る場所によって中庭の見え方が変わるのも魅力的ですね。
まとめ|後悔しない中庭を計画しよう
中庭のある住宅は、外部との自然なつながりが生まれておしゃれですよね。
ここでご紹介した後悔ポイントを参考にして、ぜひ「後悔しない中庭注文住宅」を計画してみてはいかがでしょうか。
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