平屋の間取りはコの字?ロの字?事例やデメリット解決策を紹介

住宅

最近新築一戸建て住宅の中でも、「平屋」が人気を集めています。

2階建てとは違って段差がなくフラットなため、年齢を重ねても暮らしやすいのが人気のポイント。

さらに間取りの自由度も高く、おしゃれな点もおすすめです。

そこで本記事では、平屋の間取りでおすすめの「コの字型」「ロの字型」の間取りのメリットやデメリット、事例をまとめてご紹介します。

新築住宅をご検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

■「コの字」平屋間取りのメリット

「コの字型」の平屋は、真上から見たとき、カタカナの「コ」の形状に一部が開けた間取りとなります。

ここではコの字型の平屋のメリットをご紹介します。

 

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・開放的な雰囲気になる

コの字型の平屋は、1辺が外に向かって開けた構造の間取りです。

そのためロの字型に比べると明るい雰囲気になり、広々としたスペースとして使えるでしょう。

外の景色がよく見えるので、周囲の風景や庭を眺めて楽しみたいという方にもおすすめです。

 

・風通しが良い

平屋をコの字型の間取りにすることで、建物自体の風通しがよくなります。

ロの字型だと当しても空気や湿気がこもりがちになってしまいますが、コの字型であれば常に新鮮な空気を感じられるでしょう。

また建物で遮られないぶん日当たりもよくなるため、洗濯物を干したり日光浴を楽しんだりといった使い方もできます。

 

・中庭をガレージとして使える

コの字型の平屋は、外部に開けている部分をガレージとして使うことができます。

車1台であれば、3~3.5mの横幅があれば駐車可能です。

普段は中庭として使っていても、お客様が来られた際に臨時の駐車スペースにできるため、お客様の多い家でも便利に使えます。

またお気に入りの愛車を眺められる「ビルトインガレージ」のような使い方もおすすめです。

建物とガレージの間をガラス張りにすれば、いつでも車を身近に感じられるでしょう。

 

■「コの字」平屋間取りのデメリットと解決策

ここでは、コの字型の平屋の間取りのデメリットと、主な解決策をご紹介していきます。

「コの字型の平屋で失敗したくない…」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

・プライバシーが保ちにくい

コの字型の平屋では、一部が外に開けているため家の中の様子が見えやすくなってしまいます。

特に敷地が道路に接している場合には、外部からの視線が気になることもあるでしょう。

平屋はアイレベル(視線の高さ)が通行人と同じになるので、プライバシーには特に気を付ける必要があります。

 

【解決策】カーテンや柵で対策

コの字型で外からの視線が気になるという場合には、「カーテンや柵で対策する」のがおすすめです。

夜間には外より室内の方が明るくなり、部屋の中の様子が見えやすくなってしまいます。

そのため、適切に視線をカットできるカーテンやブラインドを付けておけば安心です。

 

また柵やフェンスで建物自体を目隠しすれば、中庭での様子が見えにくくなります。

子供と一緒にプール遊びをしたり、アウトドアチェアで昼寝をしたりといった場面でも、気兼ねなく寛ぐことができます。

 

・生活同線が長くなる

間取りがコの字型だと、端から端まで行くのに余計な距離が必要になり、生活同線が長くなりがちです。

最短ルートは中庭を通る経路ですが、わざわざ外に出る必要があるため靴の脱ぎ履きが面倒というデメリットもあるでしょう。

 

【解決策】リビングや水回りを中央に配置

コの字型の間取りで移動を楽にするには、「家族の集まる場所を中央に配置する」という方法がおすすめです。

リビングやダイニング、キッチンといった場所は家族の共有スペースです。

そのためコの字型の端に配置してしまうと、わざわざ行き来する手間がかかってしまいます。

しかし中央に配置しておけば、家のどの場所からのアクセスも良くなって効率的になるでしょう。

 

お風呂や洗面所といった水回りも、同様に中央に配置するのがおすすめです。

コの字型の間取りでは、端の部分には各個室や寝室、収納スペースといった部屋を配置すると生活同線が短くできます。

 

逆に「移動距離が長くなる」という点を生かして「二世帯住宅で活用する」という方法も人気です。

コの字型の両端を親世帯・子世帯に配分すれば、適度な距離感が生まれて生活のストレスが少なくなります。

 

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■「ロの字」平屋間取りのメリット

ここでは、平屋の間取りで人気の「ロの字型」のメリットについてご紹介します。

建物で中庭をぐるりと囲む間取りのため、コの字型とは違ったメリットが生まれるのが特徴です。

 

・プライベートな空間になる

ロの字型の間取りは、中庭の周囲を建物で四角く囲むスタイルとなります。

コの字型とは違って外部からの視線が気にならないため、プライベートな空間として過ごせるのがメリットです。

中庭に面する部屋に窓を付ければ、家の中にいながら屋外の雰囲気や明るい日差しを感じられておすすめです。

 

・高級感を演出できる

ロの字型の間取りは、デザイン性が高く高級感を演出できます。

ヨーロッパの住宅でよくみられるスタイルのため、モダンでおしゃれな雰囲気にしたい方におすすめの間取りとなっています。

広々としたスペースを確保すれば、アウトドアチェアやパラソルを設置して寛ぐことも可能です。

ロの字型を取り入れることで、高級リゾートのような暮らしが楽しめるでしょう。

 

■「ロの字」平屋間取りのデメリット

ここではロの字型の間取りのデメリットと、その解決策をご紹介します。

 

・水はけが悪くなる

ロの字型では周囲を建物に囲まれるため、水はけが悪くなる場合があります。

特に雨の続くシーズンは、なかなか地面が乾かずカビや腐朽の原因になってしまうこともあるでしょう。

水はけ対策をしないと建物が傷む原因にもなってしまうため、適切な対応が必要です。

 

【解決策】排水設備を付ける

中庭に排水設備を作らないと、最悪の場合「床下浸水」の危険性もあります。

そのため、中庭から外部に向けて雨水マスを設置しておき、適宜雨水が流れるよう設計しておくのがおすすめです。

地下の工事になるため見た目には分かりづらく、外観を損ねることもありません。

 

・広い建築面積が必要

ロの字型の平屋は、通常の間取りと比べると広い面積が必要です。

一般的に中庭に接する面は廊下等のパブリックスペースになることが多いため、一般の間取りよりゆったりした配置になることが理由となります。

ただし大豪邸でなくても「30坪~40坪程度」の広さがあれば、十分快適に過ごせるでしょう。

 

【解決策】アウトドアリビングもおすすめ

ロの字型の間取りは中庭部分がデッドスペースになりがちですが、「アウトドアリビング」にすればスペースが有効活用できます。

アウトドアリビングとはウッドデッキやテラスをリビングの延長として使う方法で、「おうち時間の充実」といった面からも人気が高まっています。

 

 

■平屋の間取り事例

・和モダンで開放的な平屋

こちらの平屋は、中庭をロの字型に囲った間取りの事例です。

リビングダイニングは全面がガラス張りになっており、中庭の景色を存分に楽しめるのがポイント。

 

平屋のため、天井をあえて貼らずに構造材を見せるデザインが可能となります。

木目の美しい模様を生かした内装となっており、和モダンの雰囲気が素敵です。

 

部屋と部屋の間はあえて仕切りを設けず、全体が緩やかに繋がっています。

中庭があることで家の中にも光が届き、自然光をたっぷりと感じられる住まいとなっています。

 

【事例詳細】S様邸(設計:後藤組設計室 写真:後藤 智揮)

 

・大空間の平屋

こちらの平屋は、大開口のある広々とした間取りが特徴です。

軒の長さをしっかりと確保することで、外部と直接つながれる「アウトドアリビング」になっています。

広い庭を生かし、家の中にいても外の眺めを楽しめます。

 

【事例詳細】H様邸(設計:奥野公章建築設計室 写真:中山保寛)

 

■まとめ|おしゃれな平屋で暮らそう

平屋の間取りで人気の「コの字型」「ロの字型」は、それぞれメリットやデメリットがあります。

外部からの視線を気にせず過ごせるため、子供の遊び場としてもぴったり!

敷地の広さや使い方などによって、ぜひそれぞれに合った間取りを計画してみましょう。

 

かしの木建設にお任せください

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かしの木建設株式会社

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かしの木建設株式会社は、予算や設計、コンサルタント業務を含む建築・住宅工事に50年以上の実績があります。
本コラムのコーナーでは、住まい手に役立つ家づくりの情報を発信しています。

【資格・許可】
千葉県知事許可 県知事許可 建築工事業(特-29)第44199号
土木・とび土木工工事業(般-29)第44199号
大工工事業(般-29)第44199号

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