木質化とは|内装に木を使うメリットと住まい・建築物への取り入れ方

木質化とは|内装に木を使うメリットと住まい・建築物への取り入れ方

「木質化」とは、建築分野においては内装や外装に木材を取り入れることを指します。

住宅はもちろん、店舗やオフィスといった非住宅の建築物でも、内装の一部に木材を利用する「木質化」への関心は高まっています。

本記事では、木質化の意味や特徴、木材選びのポイントから注意点まで、木をふんだんに利用した家や建築物を建てる「かしの木建設」が解説します。

ご自身の住まいや建築物に取り入れるべきか自己判断できるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。

【このコラムで分かること】

  • 木質化は内装や外装に木材を用いることです
  • 国も公共建築物を中心に木材利用を後押ししており、木質化への注目が高まっています
  • 木質化には心理面・健康面双方のメリットがあります
  • 樹種によって特性が異なるため、住まいに合った木材選びが重要です

目次
■木質化とは│内外装への木材の活用
■今、木質化が注目される理由
■内装を木質化するメリット
■木質化に使われる木材の種類と特性
■木質化を取り入れる際の注意点
■木質化についてのQ&A
■まとめ|木質化は内装から始められる、木を身近に感じられる工夫


木質化とは│内外装への木材の活用

木質化とは│木造化との違い

【事例詳細】佐倉市 古民家改修(設計 建築築事務所)

建築やインテリア分野における木質化とは、建物の仕上げ材として目に見える場所に木材を取り入れることです。

具体的には、以下のように内外装のさまざまな場所で取り入れられています。

  • 内装の木質化:フローリング(床)、羽目板(壁・天井)、木製の造作家具や建具 など
  • 外装の木質化:外壁の板張り、軒天(のきてん:屋根の裏側)、ウッドデッキやフェンス など

木質化は鉄筋コンクリート(RC)造や鉄骨造といった建物の構造を問いません。

また、戸建て住宅だけでなく、マンションの1室やオフィス、店舗などの内装に部分的に木材を取り入れるだけでも「木質化」と呼びます。

外観のアクセントになる外装の木質化も魅力的ですが、暮らし(健康・リラックス効果・意匠性)に直接的にメリットをもたらすのは、毎日肌に触れ、視界に入る「内装の木質化」です。

そのため本記事では、住まいの居心地を高める「内装の木質化」に焦点を当てて、そのメリットや注意点を詳しく解説していきます。

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今、木質化が注目される理由

今、木質化が注目される理由

【事例詳細】我孫子市 我孫子の家離れ(設計:堀部安嗣建築設計事務所)

たとえば「我孫子の家離れ」は、住宅分野で木質化を達成したケースです。

床や天井にふんだんに木材を利用し、特徴的なデザイン・落ち着きを演出しています。

このような「木質化」が注目される背景には、健康・環境志向の高まりに加え、木材利用を促進したい国の施策も関係しています。

健康・環境志向の高まりと木質化

シックハウス症候群のような化学物質に対する懸念や、脱炭素・SDGsといった環境への影響に対する関心の高まりを背景に、自然素材の代表である木材への注目が高まっています。

木材は再生可能な資源であり、成長過程で二酸化炭素を吸収しますので、地球温暖化を抑制する方法のひとつとして積極的な推進が勧められます。

国が推進する木材利用の動き

こうした木材利用の推進は、国も主導しているところです。

林野庁では、令和3年の法改正により「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律(通称:都市の木造化推進法)」に改称・拡充され、対象も公共建築物から建築物一般に広がりました。

この法律では、建物の構造を木造にするだけでなく、「内装や外装の木質化」についても推奨・位置づけられています。

あわせて「民間建築物等における木材利用促進に向けた協議会(ウッド・チェンジ協議会)」も設置されるなど、官・民双方で木材利用の推進が図られています。

参考:林野庁 脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律

参考:林野庁 民間建築物等における木材利用促進に向けた協議会(ウッド・チェンジ協議会)

実際に、千葉県では公共性の高い建物に限られるものの、県産木材を使用した内装や木製品の設置に対して補助金が交付される制度も用意されています。

参考:千葉県 県産木材を使用した内装や木製品の設置に係る補助金

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内装を木質化するメリット

内装を木質化するメリット

【事例詳細】こなか保育園(設計:ゆま空間設計)

写真の事例は床を中心に木をふんだんに利用した保育園で、木特有の温かみ、柔らかさがお子さまの成長を育みます。

このように木質化には仕上げ材として木を利用するメリットがありますのでご紹介します。

【心理的効果|リラックス感と視覚・聴覚の心地よさ】

  • リラックス、癒やし効果:木材から発散される香り成分(フィトンチッド)は、自律神経を整えストレス軽減につながる
  • 視覚的な優しさ:木目の穏やかなデザインや反射を抑える性質により、目に優しく視覚的な疲労を抑えやすい
  • 心地よい音響効果:木材は音を適度に吸収・分散させるため、不快な反響音を抑え話し声や音楽が心地よく響きやすくなる
  • 経年変化の美しさ:時間の経過とともに色合いや艶が深まり、キズや汚れも「味わい」として馴染んでいくため、長く愛着を持って楽しめる

【健康面・機能面の効果|自然素材ならではの特性】

  • シックハウス症候群の予防: 人工的な化学物質(ホルムアルデヒドなど)を含まない、または放出量が少ないため、室内空気の汚染を防ぎアレルギーや体調不良のリスクを低減する
  • 調湿作用(天然のエアコン効果):湿度が高いときは水分を吸収し、乾燥しているときは放出する性質があり、室内の湿度を快適に保ちやすく、結露やカビの抑制にもつながる
  • 温かみのある断熱性:コンクリートや鉄に比べて熱伝導率が低いため、冬でも触れたときに冷たさを感じにくく、足元の冷えを和らげる
  • 衝撃の吸収:適度な弾力性があるため、歩行時や万が一転倒した際の衝撃を和らげ、足腰や関節への負担を軽減しやすい

かしの木建設では、こうした自然素材ならではの特徴を活かし、シックハウス症候群やアレルギー症状にも配慮した、無垢材を利用した家づくりを行っています。

面談・住宅見学等のご相談

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木質化に使われる木材の種類と特性

花見川の住宅兼店舗(設計 有田佳生建築設計事務所)

【事例詳細】花見川の住宅兼店舗(設計 有田佳生建築設計事務所)

木質化に利用する木材は、樹種によって特徴が異なります。

代表的な木材の例や特徴をお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

木材 分類 特徴
スギ 針葉樹
軽量で柔らかく、足元が冷えづらい。最も普及している木材で、価格も比較的安価。
ヒノキ 針葉樹
針葉樹の中では硬め。香りのよさに定評があり、リラックス効果を期待できる。
パイン(松) 針葉樹
柔らかい品種。洋風空間にもマッチする、デザインの万能性がある。
オーク 広葉樹
非常に硬く、キズに強い性質を持つ。
ウォールナット 広葉樹
オークと同様に硬い。重厚感ある内装デザインになる。

 

▶︎関連コラム:木のぬくもりがある家とは?メリット・デメリットと後悔しない家づくりのポイント

木質化を取り入れる際の注意点

木質化を取り入れる際の注意点

【事例詳細】流山市 K様邸(設計:株式会社後藤組設計室)

住まいやオフィスに木質化を取り入れる際には、注意が必要な点もあります。

建築後の後悔を防ぐために、事前に把握しておきましょう。

注意が必要なポイント 詳しい内容と特性
対策と失敗しないためのヒント
メンテナンスと経年変化 ・調湿作用によって、木材が伸縮したり反りが生じたりする場合がある
・時間の経過とともに色味が変化する(経年変化)
・天然素材ならではの性質(呼吸している証拠)として理解する
・定期的なオイル塗装など手入れを楽しむ心構えを持つ
予算とのバランス ・木質化する範囲(全体か一部か)によって費用感が変わる
・無垢材の種類や面積によってコストが膨らみやすい
・壁一面や天井の一部など、部分的なアクセントから検討する
・「予算に応じて範囲を柔軟に調整できる」というメリットを活かす

木質化についてのQ&A

木質化についてのQ&A

「木質化」は比較的新しい考え方ですので、取り入れる際に疑問が生じやすくなります。

中でも、頂くことの多いご質問にお答えします。

Q:小さい子どもやペットがいます。キズはつきやすいですか?

A:硬質な合板フローリングなどと比べると、キズがつきやすいことは確かです。

ただし、軽微なへこみなら濡れタオルやドライヤー、アイロンなどで元に戻る場合もあり、キズやへこみは長期的には「家族の歴史」として気にならなくなるケースも多く見られます。

どうしても気になる場合は、玄関など人の出入りが激しい場所を避ける選択も有効です。

Q:マンションや店舗、オフィスなどでも木質化は取り入れられますか?

A:マンション・店舗・オフィス、いずれの業態においても、木質化を取り入れることは可能です。

木質化は住宅に限らず幅広い建築物で取り入れられ、木材の温かみが来店客やスタッフに落ち着いた雰囲気を与える効果を期待できます。

▶︎関連コラム:【保育園・幼稚園・子ども園の建築デザイン】設計や外観、内装のポイントを実例付きで解説

まとめ|木質化は内装から始められる、木を身近に感じられる工夫

木質化は内装から始められる工夫

【事例詳細】H様邸(設計:(有)堀部安嗣建築設計事務所)

木質化は、内装や外装の仕上げに木材を取り入れることを指します。

心理的・健康面双方のメリットがある一方で、木材ならではの伸縮や経年変化、建築価格の高まりなど気を付けるべきポイントもあります。

また、樹種によって価格や特性も異なりますので、木を利用した建築物の設計・施工実績が豊富なパートナーに依頼することが重要です。

 

千葉県、および東京23区で木材の利用経験が豊富なハウスメーカー・工務店・設計士を探している方は「かしの木建設」にご相談ください。

樹種ごとの特徴に見合う、適材適所の家づくりで建築計画を立てていきます。

▶かしの木建設と一緒に家を建てる【建築家一覧】

▶かしの木建設が建てた【施工事例一覧】

著者情報

かしの木建設株式会社

かしの木建設株式会社

かしの木建設株式会社は、予算や設計、コンサルタント業務を含む建築・住宅工事に50年以上の実績があります。
本コラムのコーナーでは、住まい手に役立つ家づくりの情報を発信しています。

【資格・許可】
千葉県知事許可 県知事許可 建築工事業(特-29)第44199号
土木・とび土木工工事業(般-29)第44199号
大工工事業(般-29)第44199号

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